第一章 再開

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その日は、雨だった。 俺は、激しく降り注ぐ雨に当たりながら家へと帰る途中だった。 「凄い雨だ。洪水にならないと良いけど」 そう呟きながら、視線を路地の方へと向けた。 そこには、魔物がいた。 「魔物、、、どうしてこんな所に」 魔物は、穢れを好む。穢れとは、人の思い。苦しみ、痛み、妬み、憎悪など負の感情に棲みつく。 稀にあるのが魔物の憑依だ。人に魔物が憑依し、人を襲う。それと同時に憑依された人間も魔物に内側から喰われ、死ぬ。 それ故、魔物を倒せる者達が必要となった。 それが魔法退魔師だ。魔法退魔師は、魔法国立学園を卒業すればなる事が出来る。その他にも、魔物研究や魔法研究など他にも道がある。 この少年、神木坂誠はその魔法国立学園の生徒だ。 神木坂は、代々魔法退魔師の家系で高成績を納めてきた家系。その次の当主が誠なのだ。 「卑しき魔の者よ、黒き魔の者よ、地獄の業火に焼かれて消えろ!!」 彼が得意とするのは火の魔法。 この世界には、属性がある。 火・水・風・地・雷・氷・光・闇。この八属性が存在する。 全ての属性は誰もが扱えるが得意な属性がそれぞれある。 だが、光と闇は別物だ。確かに誰もが扱えるが使い方を間違えると死に当たる属性だ。 「っし、家に帰るか」 誠は、急いで家へと走っていった。 そして、先程倒された魔物に近寄る者が一人。 その者は、先程の魔物を抱き上げるとその場から消えた。 「ただいまー!」 「誠、お帰りなさい」 玄関を開けると、髪を緩く一括りにし、着物を来た女性が立っていた。 「母さん、ただいま」 「誠、お帰り」 その傍らには、優しい笑みをし、着物を来た男性が立っていた。 「父さんもただいま」 誠の母、和枝と父、政成だ。 「学校はどうだ?」 「大変だよ」 「ふふっ、誠はモテるのよね」 「俺は、、、」 「知ってるわよ。でも、そろそろ気になる人ぐらいはいるんでしょう?出来たら、話してもらうわよ!」 「うっ!?」 「まぁ、頑張るが良い。因みに、父さんが母さんに惚れたのは水着姿だ」 「いやっ、ただの変態だろ!!」 誠は、机を叩き怒鳴った。
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