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「おっちゃん、ちょっと剣を借りるぜ」
ワトルはすでに死体と化している男にそう言うと
少し小さめの剣を手に取った
「母さん!どこだ!どこにいる!?」
ワトルはひたすらに母を叫びながら
魔族をなぎ倒していった
「小僧、なかなかの腕前じゃないか」
「誰だ!」
ワトルが声のする方を向こうとした瞬間
身長2mはあるかという全身真っ黒の大男に
頭を鷲掴みにされ、持ち上げられた
その衝撃に耐えられずに剣を落としてしまった
「くそ!離せ!」
必死に抵抗しながら宙ぶらりんの足で
大男に蹴りを入れるが、意味をなしていなかった
「小僧、正直に答えろ。この村に双子はいるな?」
「くそ!離せ!双子だと!?んなもん誰が教えるか!」
「……根性だけは一人前のようだな」
ガッ!
「ッカハ…」
大男は容赦なくワトルの鳩尾に拳をねじ込んだ
「もう一度聞く、双子はどこだ?」
「ハァハァ、俺が双子のうちの1人だ…ゲホッゲホッ!それがどうしたってんだ」
「…ほう、そうか……ならば我々と来てもらおう、もう一人はどこだ?」
「お前らと…?魔族と一緒にか?」
「…今はそんなことどうでもいい、もう一人はどこだ?」
大男はそういうと掴んでいた手を緩め
ワトルは地面に転がった
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