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いざ街に着くと僕らは人の波に圧倒されていた
どこに何があるかもわからない
僕らだけで行動するのは危険だと察し
母さんの乗った馬車が着くのを待っていた
「なぁ、トナ。トナは何を買いたいんだっけ?」
「んー、本かな、魔法の勉強がしたいんだ」
「そっか、トナは真面目だからなー」
「兄さんは?やっぱ剣?」
「おう!俺はトナみたいに頭は良くないけど、剣には自信がある!このまま剣を極めたいんだ」
僕らは見た目こそ双子のそれとは言え、中身は全くの逆だった
兄であるワトルは抜群の運動神経を持ち、武術、剣術は大人を含めた村の中でも5本の指に入るほどだった。
一方、弟の僕は運動こそ駄目なものの、村にある魔法の書は全て読み漁り、完璧とは言えないがほとんどの魔法をマスターしていた。
「僕が頭良いんじゃないよ、村にある魔法の書の方がレベルが低いんだよ。その証拠に村の大人はみんな村にある魔法の書の魔法はほとんどの人がマスターしてるじゃないか」
「でもよ、新しい魔法の書を手に入れて、それをマスターすれば、その大人達より上になれるってことじなん!」
「うん、まぁ、そうだけど…そんな簡単にいかないよ」
「大丈夫だって!」
「うーん…それにしても母さん遅いね」
呼ばれた用事が時間がかかっているのか
馬車が遅れているのか
少し不安を抱く2人だった
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