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うさぎとおおかみ
「りっくん、先生いた?」
「いなかったよたっくん、なんか別棟の見回りなんじゃないかって?」
りっくんと呼ばれた少年の名は追守陸(おうかみりく)
黒縁メガネに艶のある黒髪、163cmと小柄で平凡な少年ではあるがふわふわした笑い方や雰囲気がある
たっくんと呼ばれた少年は五十嵐大我(いがらしたいが)
少し茶色がかったサラサラした髪、168cmと陸よりは少し高めの身長、大我も平凡な少年であるが幼くて人懐っこい笑顔が可愛いとよく言われている
「別棟なんかあったんだね?たっくん知ってた?」
「んーん、僕も知らなかった!!別棟の話なんて聞いたことなかったもん」
陸と大我はほのぼの話しながら別棟に足を向けた
2人は今年この「海晴(かいせい)高等学校」に進学をした新入生で別棟については何も知らなかった
ゆえにこの海晴高等学校の別棟は不良のたまり場になっている事
先生ですら別棟の中には入らずに外をサッと見回るだけだという事
勝手に別棟に入ると無事では返してもらえない事
こんな事は何一つ知らなかった
知らずに別棟に足を踏み入れてしまった
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