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「よ。お前らマジ仲いいなぁ。」
ふと聞こえてきた声の方を見ると、金色の髪を何度注意されても染め直す気のない新田銀河が立っていた。
「………お前も呼び出されてるんだろう。いい加減、黒じゃなくていいからその明るすぎる金髪をなんとかした方がいいんじゃないのか。」
そう言った拓真の言葉にはへらっと笑い、蓮を連れて行ってしまった。
ちなみに、銀河も拓真と蓮と幼稚園から一緒である。
拓真いわく、自分は二人の保護者同然だそうだ。
………なんか、分かる気がする。
そのうち、海翔に急かされ、教室に行くと、もう一人のグループのメンバーがいつものように窓際で本を読んでいた。
芹澤紘夢。学年の女子からは"王子"などと呼ばれている。
まぁ、納得だけどね。
紘夢は、綺麗な顔立ちをしていて、勉強もできるしスポーツもできる。料理も出来ちゃうパーフェクトなやつ。それでいてみんなに優しいので、俺らのなかでは断トツにモテる。まぁ、彼女は作らない主義らしいのだが。
「ひーろーむー!」
海翔はまた走り出す。紘夢と海翔は同じ中学出身ということで、慣れているらしく、紘夢は笑顔で待っている。
海翔は誰にでもひっつくけど、紘夢がいれば、紘夢が優先なんだそうで。
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