平穏すぎる日々

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ちなみに紘夢は、俺がこのメンバーと絡むことになった元凶。図書委員で最初に紘夢と知り合ったんだけど、いつの間にかこんなことに。 ………俺わりと地味な方なんだけど。と溜め息をつきたくなることもしばしば。このメンバーに囲まれてると、嫌でも目立つんだよね。 でも、俺は思ったよりこんな騒がしい日常が気に入っている。 出来れば、この平和な日常が続いて欲しい。 「冬馬、拓真、おはよう。」 ひっつく海翔を引きずりながら、紘夢があいさつをしにきた。 「おはよう。毎朝大変だな。お前も。」 蓮と銀河のことを言っているだろう拓真の言葉に、紘夢は吹き出した。 「またあいつらなんかやったの?懲りないよねぇ。」 その言葉を聞きながら拓真は自分の席に向かった。 「……お前はいつまでそうしているつもりなんだ。」 「い、痛い!ひどい!拓真の馬鹿!」 ………海翔を引きずりながら。 「………あ、おはよう。」 挨拶を返しそびれていた俺は、遅れて言った。 そこにも紘夢は笑って、もう一度おはようと言ってくれた。
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