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その約3時間後。
とある場所に移送した5人の"死体"が甦る。
「…おい、江原。」
「……………」
「おい、起きろ!江原!」
頬を平手打ちで刺激を与え、動きのあった目蓋を開かせる。
その焦点が俺に合う。
「…INEVITABLE?…ここは?」
「お前は死んだ。俺に殺された。そっちの4人もな。」
既に覚醒していた4人が江原に駆け寄り、庇うように塞がった。
それを見て立ち上がり、腕を組んで見下ろす。
状況を把握した江原は部下たちを手で抑え、立ち上がって俺に頭を下げる。
「…ありがとう。…えっと、」
「黒川だ。」
「黒川…そうだった。ありがとう。」
「礼は後からにしてくれ。これからお前は俺の指示通りに動けよ。でなければ、お前もその部下も全員殺す。」
「そんなことにはならない。俺が持っているものでも、知識でも何でも、お前が役に立てそうなことならやる。」
「結構。ではまず先に言っておこう。
その部下はお前が本当に信頼しているかもしれないが、俺はそいつらのことを知らないから信頼など全くない。
ゆえに、信頼できるまでこの部屋から一歩も出るな。必要なものは揃えてある。部屋の外から鍵をさせてもらう。監視もつける。」
「…ああ。構わない。」
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