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情報量が乏しいPSP。
しかし目を凝らせば見えるものもある。
元々持っていた知識に加え、少しでも情報がほしいところだ。
江原を館長に預けて一週間、ひたすら機会を伺いつつ見てきたが、大崎蒼依はどうやら戦う気満々だ。
緊急指令の度、真っ先に急行する。
しかもトップ4揃って。
普段のPSPなら、大体二手に別れて行動するパターンが多いからだ。
現場は主に倉原と主任・田辺。
サポートは大崎と主任・橋本。
大崎の場合、現場からの指揮を執ることも多々見られるが、橋本はあまり現場へ出向かないのが常。
そして何より、トップ4が揃って現場に出ることは、よっぽどのことがない限り皆無。
そのよっぽどのことを誘発しているのが俺であり、そこから本気度が伺える。
こうして離れて見ていれば、嫌と言うほど鮮やかな連携プレイだ。
トップ4が揃っているため、部下の人数は極少。緊急指令実働人数は精々10人程度だ。
それなのに、到着してほんの数分で解決してしまう手腕は、大崎のものか、それとも倉原のものなのか。
いずれにせよ、トップ4全員が俺より格上である事実は変わらない。
それが俺を迎え撃つため、毎回緊急指令に出動しているのだ。
これは組織側から見れば、なかなかいいパフォーマンスになっているはず。
INEVITABLEがPSPとやりあう、その警戒を強めていることを組織に知らせるものになっている。
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