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主任たちも気にかかるところだが、俺のターゲットは隊長と副隊長。 その二人を見続け、弱点を探る。 奴らはランダムに無線を切り替え、傍受防止を図っているが、やり方さえ分かっていれば傍受なんて簡単に出来る。 その無線の波を追い、キャッチに成功。 『成?どーですかー?』 『…キテますキテます!』 『おおっ!おおおっ!』 『心、成。いい加減その辺にしておけよ。蒼依がキレるぞ。』 『『ヤキモチ?』』 『当たり前だ。お前は俺だけ見てればいいっていつも言ってるだろ。他の男は見なくていい。成とも無駄に関わるな。いつでもどこでも愛せなくなるだろ。』 『『『キザ健在…』』』 『黙れ。……成。』 『そだな。最上階、右端の部屋は使えそう。一番入りにくいけど一番安全。』 『よし、陸、行け。』 『俺だけかよ。心、行くぞ。』 『こんなのお前一人で十分だろ。心は俺の傍にいて俺を世話するんだよ。』 『『はぁ?何の世話だよ?』』 『決まってるだろ。息子の世話だ。』 『ぅにゃぁぁぁあああーー!』 『…バカかお前。』 「……………」 激しく賛同する。主任、田辺。 こいつらはバカかもしれない。 弱点、あいつの場合は"倉原心" 間違えようのないものだ。
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