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恐らくその逆も然り。 お互いがお互いの弱点。 それを晒し、隠そうともしない。 つまり、弱点を晒したとしても、それを補い合えると自信があること、実際その腕があると開示しているのだ。 (…嫌味な連中だ) ムカつくほど俺と同じ。 INEVITABLEとして裏世界では暗躍してきた俺は、受けた依頼の経緯と結果を開示している。 誰も手出ししないよう みんなから恐れる存在でいるため 考え方としては様々だが、大崎や倉原と同じ理由が最大の理由。 『陸、そっちから右にターン。5歩進んだ真下がちょうどいい場所。』 『ラジャ。心、ここからは俺が先に行く。下がってろ。』 『いやにゃ。』 『ハニー?陸の言うこと聞かないのかい?そうかそうか。なら特別な』 『陸ーー、さっさと行きなよ。』 『……おい、俺を拒否るな。』 『ハゲろ蒼依。』 『やだよ。』 『じゃ、中に入るよー。…あ、そうそう。ハゲ蒼依?』 『ハゲ確定するな。…何だ。』 『気付いてるわけ?』 『何…ああ、そっちね。』 『うん。ビンビン感じてるアツアツ視線。挨拶しとく?』 『勝手にしろ。』 『じゃ、遠慮なく。 こんちはー、INEVITABLEさん。ターゲットの倉原ですよー。聞こえる?どんな手で来るか楽しみに待ってる。』 「…は、……挑発してきやがった…」
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