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やり易くなった状況に乗じ、ここは単刀直入に切り出す方がいいと判断。
「花音ちゃんを引き取りに来ました。隊長も副隊長も指令で忙しくて。
現在PSPは緊迫している状況なので、危険と判断したため迎えにいけと。」
「大崎さんから言われて?」
「はい。大崎蒼依、心さん、二人とも手が空かなくて、仕方なく自分が。」
「分かりました。連れてきますね。」
…出てきた保育士全員の顔が強張った。
俺に対する不信感ではなく、緊張感。
恐らく、過去にも似たような状況があったのだろう。
待つこと5分、写真と同じ顔の女の子が先生に抱かれてやって来た。
そして、俺を見るなり笑顔になった。
…グッジョブだ。花音。
先生方から見れば、親しんだ顔馴染み、と映っただろう。
「こーーー!こーーー!」
「フフ。あなたを見て興奮しちゃったわね。好きなのかしら?子供って嘘がつけないものね。」
「よく遊んでますからね。…花音、パパとママのところに行こうな。
ありがとうございました。外は危険です。急いで連れていかないと。」
「ええ、行ってください。花音ちゃん、またね。」
…計画通り、まんまと略奪成功。
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