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どんな状況でもぶれないのが俺。 INEVITABLEは動揺を見せることが一番の危険だ。 XはどこかからかINEVITABLEを探っている。これがもしそのアプローチだとしたら、先々が思いやられてしまう。 疲れの溜まった身体を起こし、とりあえず情報提供の明確さを知るためにボスのところへ向かった。 「…おお、生きてたか。黒川。」 「嫌味ですか。」 「何を言う。心配したんだぞ。恵なんてどうしようって連呼してたしな。 どうだった?PSPの隊長は。副隊長と2主任もいたらしいじゃないか。」 「2主任は見届け人。俺がやりあったのは隊長と副隊長。…実際は隊長だけでしたが。」 「サシ勝負か。」 「いえ、そこまでは。やりあったなんてもんじゃなく、遊ばれた感覚ですよ。」 「アハハハ!…あのINEVITABLEが?」 「…マジで嫌味か。笑うな。」 「おー、怖っ!…で?さっきやり合って数時間も経たずに現れた真意は?Xか?」 「…分かってるんならいちいち言わないでくれませんか。気分悪い。」 「俺も何かと忙しいんでな。…これを持って永橋のところへ行け。」 とまとめて落ちたファイル二冊。 ボスも既に着手していたらしい。 受け取り、言われた通り永橋主任の許へ。
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