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追うこと約40分。
高速を降りた奴らは、とある廃工場へと車首を向けた。
距離のある場所で停車させ、入っていった場所へと目指す。
埃の多いその奥、薄暗い灯り。
ドアの向こうには5,6人の気配。
そして、声。
「INEVITABLEが間違い!?そんなバカなことがあるか!仕留め損ねるとは!」
「でも、どう考えてもおかしいですよ!
一流の殺し屋ならば体術も当然心得ているはずです!奴は無抵抗な上に震えていました!」
「反応も鈍いし、サツを呼んだ!情報がおかしいんだと思います!」
「…チッ!あの野郎…」
「どうするんですか?これじゃあ俺らは潰されちまうか都庁を襲撃するかのどちらかですよ。」
「都庁はヤバい。ダメだ。ボスがいるんだぞ。だからINEVITABLEを差し出すと言って辞退したんだ。」
「まだ日本でテロはない。まだ見切られてないってことは、可能性があります。
本物を見つけ出しましょう。裏ルートの連絡先を知ってる奴がいたはずです。」
…なるほど。
俺の命と都庁の襲撃。
秤にかけられて切羽詰まってた。
"テロ"は、一連のテロと同義語だろう。
つまりこいつらはXの手下。
ボスが都庁にいるってのも聞き捨てならない話だが、俺にはどうでもいいもの。
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