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「どこ見てる。こっちだ。」 荷物の中の銃を一つ手にすると、それを奴らに向かって投げた。 広さ、申し分ない。 距離、目測で4,7m。 人数、7人。 筋肉、殺気、焦りや恐怖の有無、それらを総合的に考えて戦闘レベルを目算。 「…お前は!」 「正解だ。俺がINEVITABLE.」 「さっきの野郎です!やっぱりお前だったんじゃねぇか!」 「上手い演技だったと誉めてほしいところだが。それより忘れてないか?」 「…は?」 「お前ら、INEVITABLEの意味を知ってるか? "避けられない、逃げられない" お前らの"ボス"はよく知っていたがな。 しかも、自分達が言っていたじゃないか。"警告か"と。 …そうだ。あれは警告。 宣言通り、殺しに来てやったぞ。」 そこから飛び降り、着地と同時に一番のザコを軽い裏拳で仕留める。 手加減したのに一発で白目を向くとは、なかなかのザコっぷりだ。 続けて二人目。 その場にあった鉄パイプを握って振りかぶってきたが難なくかわす。 同時に三人目がナイフを俺に突き出す。 面倒なのはナイフの方。 反転して二人目の顎に肘を思いっきり入れたあと、三人目の手首をピンポイントで蹴る。 宙に舞ったナイフを掴むと、そいつの太股に思い切り突き立てた。
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