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その都議会議員がボスとして、そいつの命令で動くのが倉光雄二、長谷部義之の二人。
そうなれば、都議会議員がXとの連絡役になる。
…いや、ちょっと待て。
Xは都議会議員を消そうとしていた。
世界で起きている爆破事件に似せ、都庁爆破を命じていた。
罪人処刑とはまた違う形を強引に作り出して。
だったら、どういうことだ?この三人の関係は。
「…恵さん、まだ繋がってます?」
『繋がってますよー。』
「予想を聞かせてもらえませんか。」
『…ボスみたいなこと言うのね。』
「……………」
『……おーけー。』
無言になればクスクスと笑って了承。
唾をゴクリと飲み、言葉を待つ。
『長谷部義之、彼は江原学と同じだと思う。恐らくただの被害者ね。』
「…なっ!?…その根拠は。」
『え、……勘?』
「は?」
『だから、勘だってば。
ねぇ黒川くん?君の考えてることはよく分かるよ。でもさ…
何か、どこかのピースが抜けてる気がするでしょ?それをずっと考えていた。』
「……………」
『長谷部義之はINEVITABLEに助けを求めた。それが一番しっくりいく答えだなぁと思ったの。
そうなれば、長谷部義之は被害者。江原チカを止めた江原学のように、何かを守っている。
倉光雄二は調べてないからよく分からないけど、都議会議員の手下か、最悪X手下。』
「ただの遣いっ派…」
『その倉光がなにも知らされずに君の"ボス"の弟くんを殺したならもっと厄介だけど。』
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