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そのドアを開け、中に入る。 「よぉ。結果が出た。」 「本当か?」 「ああ。恐らく予想通り、隠し場所の在処を示した地図だろう。」 「…そうか。確認したい。」 「別にいいが、お前が見ても分かるようなシロモノじゃないぞ。」 要求通りに地図を見せてやるのと同時、ドアにノックの音。 入室を許可すると、別の結果が記された報告書。 一通り目を通し、チラッと長谷部義之を見る。 「…これが地図?」 「ああ。どこにあるかもそれが教えてくれた。長谷部源蔵には感謝する。 ほら、返せよ。Xに見つかる前にそいつを回収しなきゃならんからな。」 「え、お前どこに行くんだ?」 「だからこいつを回収しに行く。」 「回収しに行くのは分かってる!どこまで行くんだ?俺はどうなる?」 「お前はここで大人しくしていろ。外に出たらまた殺されそうになるからな。特に遠い訳じゃない。すぐ戻る。 そうだ。お前も地下だけなら自由に出入りすることを許可しよう。」 どこまでもバカな奴だ。 途中までは完璧な演技だったのに、一つボロを出せばこの有り様だ。 「じゃあな」と呟くと、部屋を出て駐車場に向かって歩き出す。 その出入り口付近に身を隠し、気配を消して目を閉じ、待つこと数十分。 まんまと出てきたバカな男。
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