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「…余裕だな。」
「そう見えるか?」
「それ以外見えないが。」
「お前に会いたくて瞬間移動してきたんだ。結構遠くでヤマがあったんだけどな。あんなに強烈な愛の告白メールを貰っちゃ」
「ほざけ。…ボス。あんた一体何がしたいんだ。俺をコケにしやがって。」
「目的は同じはずだ。虚仮になどしてないし、するつもりもない。」
「ならばなぜ契約を無視した?」
「いずれお前だって辿り着く答えだと分かっていたからだ。」
「…無駄口だけは上手いな。
あんただって知ってるはずだ。この世界では一歩の遅れが命取り。だから共有しろと契約したんだ。
お前はその契約を了承し、そして無視した。
まさかとは思うがINEVITABLEの意味を知らないわけではあるまい?」
「避けられない、逃げられない。そういう意味だろ?よく知ってるさ。だって、」
「俺が」「あんたが」
「「作ったんだからな!!」」
パシュ!パシュ!パシュ!パシュ!
俺とボスが叫んだと同時に、部屋に四発分の銃声が響いた。
一発目は俺。ボスに向かって。
それはボスに避けられ、椅子にのめり込む。
二発目はボス。俺に向かって。
軌道を見切った俺はそれを避けようとしたところ、背後にいた田中を思い出す。
襟を引っ張り間一髪でしゃがませ避けた。
三、四発目は永橋主任と池辺さん。
一発は俺の銃を弾き、一発は弾かれた銃をスピンさせながら俺から距離を取らせるため。
…さすがに銃を持っていたか。
警戒は怠ってないってとこか。
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