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X、か。
元々は俺の名前。
それがいつしかINEVITABLEに変わって。
そして、追い、追われる間柄。
その正体は不明。俺をもってしても、いまだに会えずにいる謎の人物。
関わってきた人物
関わってきた事件
関わってきた殺し
そいつらを総合しながら考え、慎重に慎重を重ねて行動していく。
裏にある人、物、場所、背景
その"裏"こそが最大のヒント
『この事件は、一連のテロ事件と同じであると断定し、捜査当局はーーー』
「…チッ。またか。」
「このテロもXなんですよね。目的って何なんですかね?」
「表向きは美しいことを言ってるがな。世界の無秩序を秩序よく保つため、悪は排除すべきだとか。」
「いいようで悪いッスね。」
「INEVITABLEの目的と似てはいるが全く違う。まぁ、Xが目立つからこそ、俺は行動範囲が広がってるんだがな。…おら、着いたぞ。」
犯罪者に制裁を加える"恐怖"を植え付ければ、それに怯えた犯罪者は犯罪をすることがなくなる。
なくならなかったとしても、極端に減るだろう。
元はそういった考えだ。
しかし今ではーーー
「黒川。」
「…館長?いたんですか。」
「瞬間移動してきたんだよ。」
「胸くそ悪い。ボスと同じこと言いやがって。」
「知らんがな!」
「………館長でも冗談言うんですね。」
「…恥ずかしいぞ!突っ込むな!
ああ、そういえば、明日には現物拝めるかもしれないぞ。」
「こんな早く?」
「俺の部下は優秀だからな。」
どんな手を使ったかは敢えて聞かないでおくか。
ただ、ボスを消した今、俺は早急に行動しなければならなくなった。
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