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「じゃ、話を続けようか江原チカ。」 「なぁに?」 「とぼけやがって。…この際ハッキリさせておこう。お前のボス、Xはどこだ。」 「X?知らない。」 「ここで拷問してもいいぞ?」 「拷問なら別にいいよ!」 「…は。……なるほど。龍仁会でヤク漬けになった挙げ句折檻。強ち間違いではなかったようだな。」 「……………」 「お前のことを調べずにお前に会いたいとでも言うと思ったか。」 「…INEVITABLE.同じことをそのまま返すけど?」 「俺のことを調べている?有り得ない。」 「いろいろ知ってる。」 「…フン。例えば?」 「外務省勤務とか、施設で育って天涯孤独だとか、恋人の大岸美和子の存在だとか。」 「たかがそれ程度か。俺を追い詰める要素は何もない。」 「ならこれは?…交友関係、ボスと呼ぶ存在たち。」 「ないな。契約で縛られた飼い犬程度。切ろうと思えばどちらからも切れる。」 「……………」 「なんだ。ネタ切れか。」 いつだったか。 "言葉遊びにご用心" そんな言葉を聞いたな。 Xによく教育されたガキだと分かる。 「龍仁会を乗っ取り、己の居場所を確立し、ヤクを売りまくって金儲け。そこで止めておくべきだったな。」 「…なんのこと?チカ、分かんない。」 「お前、キルゾーンに踏み込んでいるぞIQ娘。Xはお前が思うような奴じゃない。 優しい、居場所を与えてくれる、誉めてくれる、そんなことで測れる人間じゃないぞ。」
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