8

18/53
1132人が本棚に入れています
本棚に追加
/255ページ
瞬間、頭に衝撃が走った。 軽い目眩が俺を襲うと、両腕を抱え立たせられた。 「INEVITABLE!!おい!」 どこか心配するようなBeeの叫び声。 それを聞きながら脱力した身体を椅子に預け、座った場所で後ろ手に拘束される。 「グッ……ウッ!」 「オラァァ!吐けや!」 左、右、左、交互に殴られる頬。 歯を食い縛っても、切れた口内から吹き出る血。 殴打の連続で目蓋と唇も切れ、初めに食らった頭からも更に出血。 ここまで血が飛び散ると、見るものはかなりの衝撃だろう。 頬が終われば腹。 内蔵が飛び出そうなほどの強打に、思わず身体が前のめりになる。 それをさせないと言わんばかりに髪を引っ張られ、鉄パイプでの連続攻撃。 「まだ吐かないの?強情。」 「…ハッ…ハッ……クソ…」 「爪でも剥いじゃう?相当痛いって聞いたことあるけど。 それともナイフで指を切っちゃう? 切り傷いっぱい作っちゃう?」 「…やってみたら?つーか、やれば?」 「………何その顔。ムカつく。」 「だからやれって。…それでも俺は吐かないが。お前の気が済むだろ?オチビさん。」 「チカが見たいのは、泣き叫んで負けるしかない伝説の殺し屋だよ。そんな顔じゃない。」 ♪♪♪♪♪♪ 江原チカが怒りを露にした瞬間、テーブルに置いてあった江原チカの携帯が鳴り響く。
/255ページ

最初のコメントを投稿しよう!