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(…ククッ…所詮ガキ…分かりやすい…) やっとお出ましか?と、心で樮笑む。 が、それも束の間のこと。 「…アハハ!きゃはははは!」 「……………」 「黒川永悟さん!チカ、計算できちゃった!あなたはチカに負ける!」 「…は?」 「この状況で既に82%は勝てると思ってたけどね、18%も残してしまうと黒川永悟さんは足掻いて逆転されるかも知れなかった。 でも、もう勝てないよ?だから早くパパの居所を教えてよ。」 「……………」 「チカの勝率99,9%!もう勝ちじゃん?」 「…それはどうかな。」 「いつまでそんな強情なの?」 「俺は吐かない。お前のパパを殺されるわけにいかない。 契約をした相手は、絶対に裏切らない。」 「あ、そう!」 …このガキ。 そのメールは、そこまで自信をつけるものだったのか。 額から溢れた血汗が一筋頬を伝った。 「INEVITABLE?切り札って知ってる?」 「!?」 「自分の持っている最高のカード。追い詰められた最後の最後、逆転するために隠し持っているのが切り札。」 「……………」 「チカはね、二枚持ってる。」 「…二枚、ね。へぇ?」 「まだ余裕を見せる?最後にもう一回聞いてあげる。パパはどこ?」 「さぁな。」 「…これでも言わない?…連れてきて!」 江原チカが後ろへ叫ぶ。 荷物の影から現れたのは3人。 そして、今度は俺の方が目を見開くことになった。 「…なっ………美…和子……?」
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