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(…ホント…敵わねぇな…) 行動は慎重を要する。 時間をたっぷりかけてでも"知識"を増やさなければ"行動"出来ないものだ。 ただし、針の穴ほどの小さな"きっかけ"を大きくするのもまた技量。 「…悪魔に魂を売った子供…か。」 「は?」 「江原チカ。お前の父親はお前を救いたいと思っていた。でも、それが出来なかったから最終手段に出た。」 「本当の子供を殺すことがそれって言いたいわけ?」 「それしか手段がなかったから俺に依頼したんだ。ここまで見せつけられたら納得するな。」 「…言い残したことってそれ?」 「いや。」 項垂れる。そして首を左右に振る。 Beeはずっと大人しい。 周りの人数は変わらない。 美和子は顔を覆って泣き続けている。 江原チカとの距離は約5m。 「……二枚のカード。」 「…え?」 「切り札の話だ。あの世への土産にくれよ。」 「死ぬことを覚悟したって?」 「そういうことだ。この状況で俺が勝てる要素もない。」 「…プッ………アハハハ!負けを認めるんだ!伝説の殺し屋が?最高!」 「だろ?守秘さえ守れず、俺の"心"とプライドはズタズタだ。 言えよIQ娘。最後の切り札は何だ。」 口角を上げて笑った江原チカ。
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