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ソファに座る他の三人は、ただ恐怖に汗を流しながら目の前の俺を見ているだけ。 「お前ら、動くと俺に攻撃されると思っていろよ。声も出すな。 …ほら、答えろよ。お前、俺を舐めてたのか?次の取引まではバレないとか」 「違う!…違う!」 「だったらなんだ。」 「言ったろ!辞めるためだ!」 「だが結局は取引に応じた。それ則ち警告の無視。情状酌量の余地はない。」 「…グッ!…ーーー!」 「テメェ等も見てろよ。俺が狙った獲物は、警告を聞かなければこうなる。 一瞬で殺すのもいいが、お前らの目に焼き付けるために、こいつはこうして苦しめながら殺ってやる。」 背後から首に腕を回すと力を入れた。 初めは下から。徐々に上へと力を込め、頸動脈に達すると絶妙な力加減で締め上げる。 顔色が変わり、意識を奪い、身体の力が完全に抜け落ちた。 それを従順な犬たちは、吠えることも動くこともなく見ていた。 「…さて。…ここのボスは誰だ?」 「「「……………」」」 「おい。聞いているのか。」 「ぅわ…!…こ、この男だ!」 「藤堂!…貴様!」 恐怖で支配すると仲間割れを生む。 呆気なく指を指されたのは"江原"
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