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10歳の女の子。
今までの常識を覆す依頼内容に、正直面倒だとも違和感だとも思った。
そこに、
「はい、ストップ。」
「え?」
「江原チカは10歳の女の子。お前は依頼内容に疑問を持った。出来るだけ関わりたくないとでも思っただろう?
…なぁ黒川。恵はなぜお前に会いに行ったと思う?美和子ちゃんに会いに、だけか?本当に?」
「……………」
「お前はその答えを知っているはずだ。記憶を思い出してみろ。」
記憶?何の記憶だ。
恵さんに会った日か?メールが来た瞬間?
…恵さんが美和子に会いたがっているのは知っていた。だから行動派の恵さんがいずれ来るだろうとは思っていた。
偶然にも恵さん来訪と江原チカのメールが重なって……
(……いや、ちょっと待て)
会いたがっていることを知っていた?
……なぜだ?
(あの日より前だ!)
「…ボスが仕組んだのか!」
「マーベラス!…そう。ボスがお前に言ってたよな。恵が会いたいって言ってると。
そして江原チカのメールと同じ日に、恵はお前の前に現れた。タイミングよすぎってくらいだな。」
「…つまり、ボスは知っていた?…いや、ボスが江原チカにINEVITABLEの連絡先を流したと考えた方がしっくり来る…」
「…では、その事を踏まえ、話を進めるぞ?」
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