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画面には恵さんと池辺さん、そして俺のターゲットだった植野正。 『植野さん。あなたは本気で足を洗いたいと願ってるの?』 『はい!』 『でもね、結構な罪を犯しているあなたを、簡単に信じられないというのが現実だよ。』 『…分かっています。』 『…スパイとして潜り込んだ、本当はあの殺し屋を炙り出すためだった、なんてことを疑っちゃうわけ。 自分の気持ち、証明できるかな。』 『…出来ます。』 『へぇ?例えばどんなこと?』 『自分の命と家族の命、私は家族の命を優先する。…あんたたちなら既に知っているんじゃないのか?』 『…否定はしないわ。でもそれだけでは証明として物足りない。』 『じゃあこれは?…私は人質として家族をとられ、江原の言う通りにあるものを作っていた。』 『それは知ってる。麻薬でしょ?』 『それを原料としたキャンディだ。配合がそれぞれ違うもの。だがそれが証明じゃない。 …それを私に指示したのは江原だが、江原に指示していたのは誰か知っている。』 『…誰?』 『…思いもよらない。あれは魔女だ。江原だって信じたくなかっただろうが。』 「…はい、ストップ。」 「!」 今からが面白そうな場面なのに、急に切られた録画。 画面から永橋主任に目を移すと、ニッ!と笑った。
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