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《閲覧注意》 こっちもあっちも全く同じ。 XはINEVITABLEを、INEVITABLEはXを血眼になって捜している。 それにしても、なかなかいい情報が手に入った。 「まぁ、黒川という名は知られたところで何の意味もない。偽名だ。」 「…え?」 「しかもお前は下の名前までは知らない。ならばまだ使える偽名だ。 じゃあお前は用済みだ。今まで世話になった。いや、世話をしてきた、か?」 「待て!俺は」 大昔、一瞬のうちに命を奪うとして死刑は斬首、ギロチンだった。 とある科学者が死刑になったとき、ギロチンでも痛みはあるか自分の体を使って試すことを弟子に伝えた。 『首を落とされてから出来るだけ瞬きをする。何回までか数えておけ』 そいつは何度も瞬きをしたそうだ。 刀を横一文字に振り抜く。 その切れ味は、骨など障害にならない。 綺麗な切り口で飛ばされた首。 床に落ち転がると、こちらを向いて停止。 「……………」 何かを言いたそうに唇が震えるも、声帯は胴の部分だ。 目から涙が溢れ、口から涎と血が溢れ、俺を怨めしそうに睨んだ数秒後、目を開けたまま動かなくなった。 ピクピクしながら倒れた胴体、その天辺からは噴水のように血が吹き出て、血溜まりを更に大きくさせていた。
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