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「その偽装死、具体的には?」 「すまない。少し待ってくれ。」 突然のことで頭が混乱している。 PSP 全容が明らかにされない国家主体の機関。 PSPに隠れる本当の名さえ明らかにされていない。 provocateur special agent police secret police その憶測は様々。 世間に公開されている情報は、その機関が警察を名乗る裏組織壊滅をスローガンとした国のプロジェクトであること。 PSP長官ともなれば総理大臣に次ぐ権力を有し、以下、本部全員はそれに続く。 その本部は全員が精鋭で構成され、現在その中でトップ4と呼ばれる4人は、最早未知の領域にいる凄腕だと。 この依頼は、つまり、国のトップ3,4を殺せと。そして、未知の領域にいるうちの二人を殺せと。 (一体何を考えてるんだ!) INEVITABLEになって、こんな無茶な依頼は初めてだ。 しかも相手は警察。 「…話の腰を折りました。続きを。」 「顔色がよくない。」 「少々トラブルがあっただけです。とりあえず計画を話しましょう。」 常に冷静に対処する。 それが俺の強みだ。 一つ深呼吸すると大分落ち着き、もう一度江原と向き合った。
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