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とにかく、今は江原集中すべき時。 「俺は依頼主がメールを寄越したときは徹底的に相手を調べる。 そしてそいつが実行に値するか吟味し、判断したなら前金で半分を貰い、それを遂行したとき必ずその証拠を残す。近距離なら写真、遠距離なら動画で。 そしてそれらをクライアントへ送り、任務完了の後に残りの半分を貰う。 これが一連の流れだ。」 「……………」 「現在、江原チカに関しては、なんの返答もしていない。理由は分かるよな。」 「…なんとなくは。」 「…江原チカの依頼を受ける。前金を貰ったらあんたの娘との契約は成立したことになる。だから、あんたは…分かるな?」 「…演技しろ、と?」 「そんなとこだ。 そうなれば、雑魚連中は捨てなければならない。 あんたが信頼する連中だけ連れて、俺がいいというまで身を隠せ。」 「……分かった。」 「俺が使用するのはこの弾だ。こいつは俺特製のペイント電流弾。 こいつを食らえば、見掛けは実弾を受けて血を流す屍になる。電流弾の名の通り、身体に電流が走って一瞬で意識が飛ぶからな。」 「…これを食らうのか?」 「怖いか。」 「ああ。」 「安心しろ。意識は飛ぶが死ぬまでではない。しかも一瞬だ。痛みなど感じる間もなく飛ぶ。」 「…それを聞いて少しホッとした。」 「それからは、あんたを安全な場所へ連れていく。目覚めたときには軟禁状態だろうが我慢してくれ。 その場所で、お前の人生が決まると言っていい。俺の言う通りに行動しろ。」
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