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"人生が決まる" これは大袈裟に言っている訳ではない。 こいつと腹心の部下たち、言い換えれば、"健全営業"を守り抜いた人間は、俺の言う通りにしていれば守られる。 一番大切な"命"そのものを。 「…一つ聞いていいか。」 「なんだ。」 「その場所へ行って、それから俺はどうすればいい?」 「というと?」 「さっき書いたじゃないか。俺は情報を流す必要があるんだろう? だったらその場所にずっといれば、なんの情報も入ってこないじゃないか。」 思わず笑みが溢れた。 こいつ、やはり頭の器だ。言わずとも全てを理解している。 「それに関しては考えがある。お前はその場で情報を提供することになる。」 「…え?」 「今はどうでもいいことだ。とりあえず、お前はしっかりと部下を見極め、共にする連中を決めろ。 すぐにでも決行できるように準備しておけ。内密のうちに部下にも話してろよ。部下たちもオプションとして殺るつもりだから。」 別れて以降、次の連絡は決行一時間前と決め、江原学と別れた。 そして、その足で急いである場所へと向かう。
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