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突然訪れた別離は理美に身体の一部を
失ったような喪失感を与えた。心に開いた
大きな穴を風が通り抜ける度に傷口が痛み、
のた打ち回った。眠れぬ夜を重ねた末に
ようやく癒えた傷痕が再び悲鳴を
上げそうだ。
「もう中途半端な関係は終わりにしよう。」
「わたしは半端な関係だと思ったことは
ない。」
「俺は理美との関係にきちんとケリを
つけたい。プライベートだけじゃなく
フォーマルもパートナーとして生きたい。」
「わたしは…あなたの家の嫁にはならない。」
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