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「で? それで別れたの?」
「だって仕方ないでしょ。
他に好きな女ができたって言われちゃったら、もうどうしようもないし」
「はぁー、あんたも本当に男運ないよねぇ。
浮気されて別れるの何回目?」
そう言って親友の二宮千波は、いつの間にか最後の一本になったねぎまの焼き鳥を口に運んだ。
1年ほど付き合っていた彼と別れた日曜日。
千波の幼馴染でもある木嶋大吾が経営する居酒屋で夕食を済ませながら、私もため息をついた。
確かに千波に言われる通り、私はどういう訳か、男運がないらしい。
大学時代に初めてできた彼は、同じサークルの友達に奪われた。
ようやくその失恋から立ち直り、次に付き合った彼は高校の頃の後輩に寝盗られた。
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