8186人が本棚に入れています
本棚に追加
/33ページ
だけど男運には恵まれなくても、千波とはもう20年来の親友関係が続いているし、仕事もそこそこ順調。
それなりに人生は楽しめている気がするし、今の生活に不満はない。
「まぁ、しばらくは一人でいいかなと思って……」
「ふはっ!
まぁ佳奈にはナイト様がいるもんねー」
「ナイト様って?」
「またまたぁー、恭さまがいるでしょ」
「恭ちゃんは、ただの幼なじみだよ」
全力で否定した私を遮るように、大吾さんが空になったジョッキをさげながら呟いた。
「おい、千波。お前そろそろ仕事の時間じゃねーの?」
「え? わ!ヤバい!今日同伴入ってたんだ!
大吾さん、ごめん、これ今日のお勘定。お釣りはまた明日来るからその時でいいからね!」
「……つーか、足らねーし」
最初のコメントを投稿しよう!