家までの道のり

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 …足が完全に止まってしまった。急にさっきよりも激しい寒気が全身をおそってきた。心の中心を、見えない冷たい手でわしづかみにされたような、そんな感覚を覚え、私はその場にうずくまってしまった。 はあ、こんなことなら、さっき中村くんともうちょっと話しておくべきだったかな。あの子、話しているとときどきむかつくけど、別にそこまでいやじゃないのよね、なぜだか。  何か、つかまれるもの、ないかな…。 とりあえず、起きあがらないと…。
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