第一章 虹野市 出逢い

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第一章 虹野市 出逢い

東京西側 郊外にある虹野市 夏祭り四日間の祭り市に 参加していた。 幻気堂 2号店 文車堂の店舗兼移動車両、虹野市の祭り市を終えて 神宝町本店へ 帰ろうとした矢先 本店幻気堂店主 文庫 文乃(栞の母)より いきなり電話が入り 虹の都大学教授 宇佐美 和夫氏が 亡くなって その蔵書の処分 を頼まれたから こちらに任せると 一方的な 指令が下り 今  宇佐美教授の自宅へ 伺うところです。 「お嬢 たまたま 虹野市祭りあって こちらまで出向いていたから良かったようなもんですが。これがまるで反対の東東京の方でも 店主行かせたんすかね」 「わからないなあ あの人のことだから北海道でも 沖縄まで行かせるかもね」 と キャンピングカーの 車内で 会話しているのが 運転手兼従業員の 茨木 僮士 そして お嬢と呼ばれているのが この文車堂の若き店主  文庫 栞  茨木くんが言ってた通り たまたま 虹野市の帰りで 良かったと 思っていると 前方の 緩やかな坂道の 端に 誰か 倒れているのが   栞お嬢と 茨木くんの目に止まりました。 「僮士くん 止めて」 「まさか あの行き倒れ 助けるんですか。お嬢も人が良すぎますよ 救急車でも 呼べばいいんですよ」 と言うのも聞かない 栞お嬢  さっさと 車を降りてはその倒れている人のところへ 駆け寄り 何か声をかけているのを見た 茨木くん 仕方なく そこまで行くと 「僮士くん その先の自販機で なんかジュース買って来て」と。。。。 「お嬢 人使い荒いっすよぉ。ええと0キロカロリーのでいいんですね」 「あっ そうじゃなくて 甘口の カロリーあるやつ」と普段は カロリー気にして 絶対に飲まない カロリーあるやつ しかも甘いのって 不思議に思うも 茨木くん すぐに カロリー高そうな オレンジジュースを 持って来ました。 それを受けとるや。栞お嬢 缶を開けて その倒れてる おじいさんに 飲ませてあげてます。 しばらく すると 「お嬢さんありがとう助かりましたよ」と 「貴方は糖尿病の方ですよね」 「よくわかりましたね」 「ひだる神にやられたと仰ってられたので、低血糖かと」 「ほぉよくひだる神から低血糖とわかりましたねえ。」 「民俗学の研究書でかじっただけですよ」
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