第一章 虹野市 出逢い

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やって来ました。 宇佐美教授の邸宅へ 仕入れる蔵書を入れるスペース造り茨木くんに 車内整理してもらってるうちに 栞お嬢と 佐伯教授 家の中で 奥様と息子たちにお悔やみを伝えて 教授と奥様が話をしているうちに 栞お嬢は 息子さんの喜一さんに連れられて 宇佐美教授の書室へ。 おお。 確かに 好事家が見たら 喉から手が出るくらいのものが揃っていますね。 とりあえず 高価なものを 選り分けて それに金額をつけて  二束三文にしか成らないようなものも 母である文庫 文乃さんの サービスで引き取って こちらで処分することになります。と 告げては 書物の選別に入りました。 その時 こちらが来るのがわかっていたように ある人物が  この書室へ 入って来ました。 「これはこれは 文車堂の若店主。。奇妙なとこでお会いしましたね」 と 言って入って来た男は 背がすらりと高く 長髪 そしてこの暑いのに ライダーの上下繋ぎを着ては 汗をかいてる まあ イケメン系男性 「あら。せどりの夜行 行也(やぎょうこうや)さん どうしてこちらへ?」 「私も同じですよ 息子さんから依頼されて やってきた次第ですよ」 「あら よくうちの茨木くんに見つからなかったですね」 「あの鬼さん来てるんですかあ いやあ 剣呑剣呑。では こちらは そこの 柳谷 邦男の神野物語初版と 湖 京花の全集だけで結構ですから。御主人と先程 売買済ませてありますよ」と 御主人である息子さん 何やら気まずそうにしてますが。。。 「はい。 わかりましたよ では他のものはこちらでひきとらせてもらいます」と 丁重な話し方で 依頼人の息子さんを安堵させたうえで。「今度からは かちあわないように配慮お願いしますね」と ちょっと釘を刺して 意外と 栞お嬢 気が強いようですね 息子さん 恐縮してますが。。。 せどりって はたして何?って読者さんいらっしゃいますよね では ちょっと説明 せどり。。。。漢字で書けば 背取り。。。つまり 書籍の背を見ては その値段を よみとって 仕入れる職業で まあ 古書店の個人経営とか 仕入れ転売のみ行う 業者のことですね まさに自分が売れると思う商品を こうやって個人宅や ブックオートなどの価格設定の甘いところから 仕入れ転売で儲けを得ているわけですね。
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