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夕方には着替えて出かけなければいけないが、まだちょっと早い。
なのでちょっと街を歩いてみることにした。
{暇なら戦えば良かったのじゃ。}
悪かったよ、ウル。
街には昔に比べて活気があるように見える。
最上級なんて化け物の危機はウルを最後に訪れてないし、皆この現状に慣れているのかもしれない。
……望ましいとは言えない。
ただ、力の無い者に緊張を強いるのもまた酷な話である。
明るいのもそれはそれでいい傾向だし…………。
{其方、また難しく考えておるなぁ。
自分にとっての良し悪しを決めれば済む話じゃろうに。}
…………ならウルはどうなの?
{妾か?分かっておるじゃろうに妙なことを聞くの。
そんなの、どうでもよい、に決まっておるわ。
ヒト種がどうなろうと、妾の知ったことでは無い。}
そう………まぁ、ウルだもんね。
{おい、何じゃその言い方。}
ふと、ある一角が騒がしいことに気付いた。
目だけ強化して、人ごみの隙間を覗く。
中心にいたのは二人の人間。
一人は周りとそんなに変わらない目鼻立ちの若い男。
もう一人は周りより鼻が高く、色が白い太った中年。
あれは…………
「…………帝国人?」
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