第4話「もう一つの始まりの刻(とき)」

1/6
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/151ページ

第4話「もう一つの始まりの刻(とき)」

魂「最近流行ってるなぁ。インフルエンザ」 駆「だなぁ。たしか つぐみもそうだっけ?」 魂「そうなんだよぉー。まぁ、LINEではさ」 ~ 魂「お前、大丈夫なのか?」 つぐみ「う、うん。もうすぐ治るだろうし。近い内にまた行けるよ」 魂「いやぁ、でもそれで移されたらなぁ…」 つぐみ「はぁ!?そっちの心配!?ひどすぎない!?」 ~ 魂「ていうことがあったわけでさー」 魂は、つぐみの発言を思い出し、恐怖したのか 大粒の涙を溢す 駆「そいつは……お察しします」 魂や駆達の学年を始め、世間では どうやらインフルエンザが流行っているらしく、学校や仕事を休む人も多いのだとか。 勿論 ブレイカーズ関連のことを知っているものは、悪霊の仕業だとかいう者もいた 今2人は、そんな状況でインフルエンザにかかることなく、元気に学校から帰っている最中だった 魂「…あ、そういやさ。それで思い出したんだけど」 駆「ん?」 魂「駆って、どうやってブレイカーズになったんだ」 駆「あー、まだ話してなかったな」 駆は頭をポリポリ掻きながら悩むような仕草を見せる 駆「そうだな。いつかは、話さないといけないだろうし。帰りながら 話すか」 魂「おっ!いいね。楽しみだ」 駆「これはな。少し前の話になるんだが…」 ~ 魂がブレイカーズになる更に前のこと 「間もなく、電車が発車いたします」 駅のアナウンスがホームに鳴り響く 駆「やっべ、急がねぇと…」 駆は急いで その電車に乗ると、丁度 電車の扉が閉まった 駆「セーフ…」 この日、駆は実家に帰るため、急いでいたのだ 駆は元々 田舎育ちで、祖父と祖母に育てられていた。 両親はいるが、仕事で忙しいため、特に幼かった頃の駆の面倒を見てくれたのは田舎に住んでいる祖父と祖母だった。 中学3年になった際に、受験や高校の関係で、両親が住む都会へとやってきた。 今日は久々に、そんな自分を育ててくれた祖母達の元へ帰ろうとしていたのだ
/151ページ

最初のコメントを投稿しよう!