第1話「始まりの刻(とき)」

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宗仁「…初戦にしてこれか。こいつは、かなり期待出来る。ブレイカーズとしての素質は、人一倍か」 そんな魂の戦いを見ていた宗仁は、少し驚いた様子で 魂の能力を賞賛する 魂「はぁあ!!」 魂、テケテケに、走って近付き、短剣を突き刺そうとする しかし、テケテケは、そのスピードを活かして いとも簡単に避けた 魂「速い…」 テケテケは、今度は、横に薙ぎ払うように鎌を振るうが 魂は、地面を勢い良く蹴って、飛び上がり 回避した 魂「なんだ、身体が…軽い」 宗仁「その武器…つまり、神具を手にしたブレイカーは、常人とは掛け離れた身体能力や技を使用することが許される」 と、そんな魂を見た宗仁が助言する 魂「技?技って」 宗仁「その短剣。“ウィザードダガー”だから出来るとっておきの技がある」 魂「な、なんだよそれ!」 宗仁「力をウィザードダガーに集中させろ」 魂「力を…集中?」 魂は、何をどうすればいいのか、曖昧ではあったが、言われた通り 力を 短剣…ウィザードダガーに込めるように集中させた すると、ウィザードダガーが光り始め、その光を見たテケテケは 後ろへ後退する 宗仁「やれ!」 魂「…行くぞ!でぁぁぁあ!!」 魂は、叫びながら、テケテケ目掛けて 突進する 魂「シャイニング…ブリンガー!!」 魂は、輝く短剣で、テケテケを斬り裂く テケテケの胴体が切り裂かれ、切り裂かれた部分から光が溢れるが テケテケは、かろうじてその場から逃げ出す 魂「…逃げられた!」 宗仁「いや、追い返しただけでも、上等さ」 宗仁は魂に駆け寄ってそう言う 魂「…」 戦闘が終わると、魂から感じられた光のオーラなどは消え、ウィザードダガーも、光を失う 魂「…なぁ、俺…アンタに聞かないといけないこと。たくさんあるんだが」 宗仁「分かっている。」 魂「今この世界で起こってること。ブレイカーズとか神具とかって何なのか。他にもい」 魂は 宗仁を問い詰めるかのように、言葉で攻めた 宗仁「だから分かっていると言ってるだろう。どうやら、暫く 君たちと行動を共にすることになりそうだ。説明も踏まえてね」 魂「…」 つぐみ「魂?…」 落ち着いた様子のつぐみが、魂に話しかける 魂「つぐみ!…良かったよ、無事で」
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