第1話「始まりの刻(とき)」

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「救急車が通ります。道を開けて下さい。救急車が通ります。道を開けて下さい。」 まただ… ウーー ピ-ポ-ピ-ポ- 救急車のサイレン音が、今日も耐えることはない。 パトカーも動いているのだろうか… 最近、妙な事故や事件が多発しているらしい。 何が妙かって? 例えば…上半身と下半身とがバラバラになった死体が見つかったんだとよ。 それも、血管の先が凍ってしまったのか…何故か 止血された状態だったらしい。 それとか、何かを見て以来 精神に異常を来し、病院生活を送っている人達が続出してるとか… 不気味っていうか、なんというか…ホントにそんな非現実的な話があるのかよって話だよな。 俺も、そんなバカバカしい話があるわけないって。そう思ってたさ。 この目で、その真実を目撃する前までは ~ 翌日 8:00 「いっけねぇ!!」 と、俺は 布団から飛び起きる 「やべぇ、完全に寝過した~…」 そう、今日は月曜日。俺と同じ学生の皆なら、いや、社会人の人だってそのはず。また一週間。学校やら仕事やらが、始まる日だ。 そして自己紹介が遅れたが 俺は 才谷 魂(さいたに こん) ごく普通の高校生なんだが、 バイトで時間も体力も削られる毎日。昨日も、バイトが終わってから 色々やってたら深夜2時とかを回ってて この有様ってわけ。 これから話すのは、そんな 俺に起きた、奇妙な出来事だ。 ~
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