第1話「始まりの刻(とき)」

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同日 8:29 キーンコーンカーンコーン 朝の本鈴を告げるチャイムが学校中に響き渡る。 このチャイムが鳴り終わった時、その瞬間を生徒達は… いや、世間一般上 どこでもそうだろう。 “遅刻” と呼ぶ タンタンタンタン 階段を駆け上がる音が大きくなり そして、その足音の正体は、教室の扉を勢いよく開けた 魂「間に合ったか!?」 魂は、急いで来たためか、荒い息を吐きながら、手を膝につき、中腰のような状態となる。そして、教師の顔色を伺うように 顔を上げた 教師「間に合ってないです。ギリギリな」 と、真顔で答える 魂「なん…だと…」 アニメや漫画でよくある。絶望し、膝から崩れ落ちるキャラクターと 全く同じような 要領で、落ち込む。 その様子を見ていた クラスの他の生徒達は 魂が遅刻したこと、その 崩れ落ちる姿をクスクスと笑う。 教師「とにかく席に着け」 と、ため息を吐きながら言う教師 魂「…はい…」 まだ落ち込んではいるが、立ち上がり、魂は自分の席へ着いた
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