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魂「ブ、ブレ…?あんた、何 言ってんだよ」
魂は、聞いたことのない言葉を聞いて困惑する
「私は宗仁。僧侶をしているのだが、このように、この世に蔓延る悪霊を退治している」
魂「悪霊?なぁ、話が見えないんだけど…一体、何が起きてるんだよ」
宗仁「ところで聞くが」
魂「無視かよ!!」
と、魂は咄嗟にツッコミを返す
が、宗仁は構わず話を続ける
宗仁「お前は、悪霊と戦う覚悟はあるか」
魂「覚悟?…」
宗仁「そうだ」
と、今度は魂が聞き返した
魂「その…悪霊って、何かするのか?」
宗仁「勿論。悪霊を放っておけば、今の君の友達のように、危険な目に遭う者が増える。最近、報道されている事故や事件は、悪霊が原因だったりするんだ」
魂「…」
それを聞いた魂は、返す言葉を失う
宗仁「それが真実」
魂「そんな……じゃあ、悪霊を倒せば」
宗仁「少しは今の状況も楽になるだろうな」
そう、2人が話している隙に
テケテケは再び体勢を立て直す
宗仁「さあ、もう長く話す時間はないぞ」
魂「……わかった」
暫く 無言であった魂が、口を開く
魂「なら、俺はやる」
宗仁「ほう」
魂「昔、俺が憧れてたヒーロー番組があるんだ。そのヒーローが言ってたんだ」
苦しんでる人がいて、それを救えるだけの力があるのに、救いの手を差し伸べなかったら、後で絶対に後悔する
魂「ってね」
と、魂は 憧れていたというヒーローの台詞を、言った
宗仁「それがお前の戦う理由か」
と、宗仁は聞き返す
魂「勿論さ。今、目の前でつぐみが危険な目に遭ってるんだ。だから」
魂の目付きが、いつもより、鋭くなる
魂「もし本当に、俺にその力があるなら…今度は俺がヒーローになる!そして皆を守るんだ!」
宗仁「良い…答えだ」
宗仁は、その覚悟を受け止めたのか、魂の指先から、肘の辺りぐらいの長さの短剣を渡した
それと同時に、テケテケは魂を目掛けて飛びかかった
魂「覚悟しろよ。お前は…俺がここで倒す!!」
魂が短剣を手に持った瞬間、光のオーラが魂を包む
そしてテケテケは鎌を振り下ろすが、魂は短剣の鍔の部分を上手く利用し、それを伏ぐ
魂「やらせる…かぁー!」
魂は力を込めて、テケテケを弾き返す
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