26人が本棚に入れています
本棚に追加
行為の後、くったりとベッドに身体を預けて、心地良い微睡みに身を任す。
汗が乾いたのもあり、裸で寝転んでたらもう寒い時期で。
一つの毛布を二人で、口元まで上げてかぶってた。
上を向いて眠そうに目を擦ってるアキ。
ゴロンと横を向いてじっと見つめてたら、アキは「なんだよ」って笑う。
「なんでもないよ」って言えば、アキも同じように身体をこっちに向けて、オレを見つめるんだ。
「あははっ、なんだよ?」
「べつに?なんでもないですよ?」
言いながらクイと顎を上げる。
誘われるように少し擦り寄って、同じように顎を上げれば、鼻と鼻がツンと触れ合った。
スリスリと鼻を擦り合わせて、くすぐったさに思わず噴き出せば、不意打ちにアキがチュっと口付ける。
「もぉ、なんだよ恥じぃんだけど」って言えば「じゃやめる?」って確信犯で問い返す。
「…やだ、もっと」
「ははっ、だと思った」
結局オレはアキの思う通りの言葉を言うんだよね。
ついでに「ん」って唇を尖らせれば、小さく笑ったアキは軽く啄んで。
鼻をスリスリしたり、たまにまた啄んで、徐々に深くして。
舌舐めて?とばかりに口を開ければ、優しく舌をなぞってくれる。
「ね…アキは?映画、楽しかった?」
「んー、まぁ、そーね。楽しかったよ」
「ふふ、そか」
「でもさ?」
「?ぅん」
「結局アンタとこうして寝っ転がってんのが一番幸せなんだよね、ワタシ」
「!!」
そう言ってふふって笑う。優しい笑顔。
ずっとオレを救ってくれてた笑顔はやっぱり変わることなく、ずっとあるんだね。
ねぇ、大好きだよアキ。ほんと好き。
だからオレだって同じなの。家にいたってどこにいたって、そこにアキが居ればそれだけで幸せだ。
「ね、じゃあ今度は一日中シテよっか」
なんて、冗談半分で言ってみたならアキはニヤリと笑って。
「言ったね?ちゃんと守んなよ?」なんてゆうから。
一気に顔が熱くなって、想像しただけで倒れちゃいそう。
でもどこか期待しちゃってるんだから、ほんとオレってばダメだよね。
「、じゃ…今日は…?」
なんて、甘えるように擦り寄って、ほんの少し反応した部分をスリ、と擦り付ければ。
「もちろん。仰せのままに?」
「、ぁッ…ん
すぐさま掬い取られた唇と共に、アキの身体は再びオレと一つになった。
end
最初のコメントを投稿しよう!