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分かったのだが、これでは法則もゲージの正体もなんなのか解明できていない。
「これは、まだまだ調べる必要があるな」
小声で呟く太郎は口元に笑みを浮かべると、遅れそうな学校とへ急ぐのだった。
放課後を告げるチャイムの音が鳴っている。
帰りのホームルームを終えて、蜘蛛の子を散らしたようにクラスメイトが教室から出て行く。
そんな中、人間、興味がることに夢中になっていると時間が早いとしみじみと太郎は思う。
自分の椅子に座って満足そうに、机の上の1枚の紙を見下ろす。
ここに書かれているのは、今日一日費やした結晶が記されている。もちろん、学校の勉強といいたいところだが、全くの別物。これは、突如見えるようになった2本のゲージについての考察とまとめだ。
その研究成果をご覧入れよう。
まずは、2つのゲージが何を意味しているのか考える必要がある。
これを考えるのに、朝一番に行われた1時限目の体育の授業が参考になると思う。男子と女子それぞれに分かれて、男子の方では体育館でバスケの授業が行われていた。1組4人の4チームで、短い試合が行われた。
準備運動を行い太郎のいるDチームとAチームは2試合目で、コートの外でほかの試合を見ることになった。
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