プロローグ

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「それはそうとして、部活に可愛い子入んねぇかなぁ?」 「サッカー部なら可愛いマネージャーでも入るんじゃないのか」 「そうだよなぁ、お前んとこの水泳部なんて男しかいなくて女子入りづらいしな」  だから、水泳部なのだ。俺はつくづく男に生まれてよかったと思っている。女子は確かに可愛い生き物なのだろうが、俺にとっちゃあモテる性格をしている女はことごとく面倒くささの極みだ。俺は他人と接するのにある程度の距離を要する。そう言った意味で、人間関係を築き方にしろ何にしろ、根本的に女とは気が合わない。  一方で男はわざわざ俺に構うような人間もいないし、気が楽なのだ。  と、そう思っていたわけだが、俺が高校二年になったあくる日。とんでもない人間に出会ってしまった。
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