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「あたしが着てるこのドレス・・・、まさか?」
フラアの背後で着付けを手伝った年配の女官は、微笑みながら口を開けた。
「ええ、あなた様の母君、
アスタナシア様が、王宮を飛び出す前に着てらっしゃったドレスです・・・。
正直、私めも驚いております。
まぁ絵の方は、微笑むアスタナシア様の表情しか描かれておりませんが、
凛々しいフラア様の姿は瓜二つですよ、当時のアスタナシア様に・・・。」
これが・・・
自分の本当の母親の肖像画・・・。
自分では本当に似ているのかどうか、
はっきりとは分からない。
思わず部屋の奥にある鏡を見つけて、自分の姿と見比べてみたが、
肝心のドレス姿の自分が、自分自身の着飾った姿と認識すらできていないのだ。
驚いているのは、ヤローども三人も一緒である。
血縁者と言えども、アイザスは鼻の下をのばし、
ディジタリアスも頭では分かっているが、まんざらでない。
(こんな美しい女性だったのか・・・!?)
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