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「行かない……」
それだけ言ってカイム様は、私の横を通りすぎる。
リリーナ様の夫なのに、心配すら様子だって見に行かない!?
「お待ちくださいっ!何故、妻であるリリーナ様の事を気にかけないのですか!?倒れたと聞いても心配はしないのですか!?」
私はそのままカイム様を逃げさせたくなくて詰め寄る。
正直、こんな冷たい彼には怒りを感じ始めていた。
「そんなの簡単な理由だよ。俺は彼女に好意を持ってない…、心配していても彼女だって何も思わないだろう。だから行かない」
「今のお言葉、本気ですか……?」
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