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「そんなところで、なにを話されてるんです?」
「……この声はツンケン女!!」
女性の声がしたと思えば、レジークの後ろにクレアが立っていた。
リリーナと一緒に居ないのは珍しいな。
いつも傍に居るものだと思ってたけど。
「ちょっと、レジークさん。それは失礼じゃありません?私にはちゃんと『クレア』って名前があるんですけど」
クレアはそう言うと眉間に皺を寄せて、不機嫌そうな表情でレジークを見る。
「はいはい、悪かったよ。ツンケンメイドクレアさん。で、なんで今日は王太子妃様と一緒じゃないんだよ」
「ツンケンメイドは要りませんよ?リリーナ様に御使いを頼まれたので、城の外まで」
「リリーナからの使い?」
「えぇ、クルミアに居らっしゃる陛下と兄上様に手紙を出したいから、と言われたので兵に急ぎで出すようにお願いしたんです」
「これが最期になるかもしれないからか…」
自分でも思いたくない言葉を出してしまい、八ッと口元を手で隠した。
これが最期……?
そんな事にはさせないっ。
どうしてこんな言葉が…、不安が残るせいなのかっ…?
「カイム様、リリーナ様の無事を祈るならそんな事口走らないでください…」
「ごめん…。こんな言葉言いたくないのにな」
クレアもリリーナを失うのが怖いのがよく分かる。
彼女の表情は暗く辛そうな顔をしていた。

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