隣人はホストもどき

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「で、どうなんや。いつになったら返却されんねん」  恐怖で固まっているときに言われた言葉にはっとして慌ててパソコンで指定の作品名を検索する。どうやら今店内にあるものは全て貸出中のようだ。  そう伝えるのも気が重いなあ、と密かに思いながらカウンターに右腕を乗せて前のめりのまま返答を待っている彼に言う。 「申し訳ありません。そちらの映画は現在全て貸出中でして」 「はあ? おかしいやろ。この映画人気やから結構置いとるはずや。せやのに一本もないんはどういうこっちゃ!?」 「えーっと、二本が昨日、一本が一昨日に貸出、さらにもう二本が延滞中となっております……」 「ちっ、何やねんそいつ。ええか、さっさと返却させえや!」 「(そんな無茶な……!)」  いちいち大きな声で言われて、恐怖でもう何て言っていいのか頭が真っ白になりながら懸命に言葉を口にする。私は上手く喋れているのだろうか?
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