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力尽きるように筆談用具が床に散らばる。
両手をぶらりとさせ、棒立ちのアボガド君は、放心した様に
微動だにしない。股間だけがビクビクと痙攣を続けている。
覗き穴から、容赦なく琴美の刺激的映像が注ぎ込まれる。
時折お尻をぴくりと震わせ、アボガド君に背を向けて
恥じらいながら手で秘部を弄り、尿意を紛らわせる仕草。
意味もなく狭い室内を歩き回ったり、
膝を畳んで屈伸してみたりする姿を約10分、魅せつけられた。
そして、その小さなカラダが遂に我慢の限界を迎えた。
体操着はすっかり乱れ、さくらんぼ色だった小さな唇は、
プールから出た時の様に血の気が失せ、こう震えた。
「 ……ア アボガドさんっ…… ことみやっぱり……
もうだめみたいっ…… っ! 」
おしっこの我慢の限界を告げる恥ずかしさを
ボブカットの前髪で覆い隠す。
もう、下半身の力を一瞬でも緩めようものなら
立ち所に全てが終わってしまうまで追い詰められ、
その声は焦燥と羞恥心に塗れ、静まり返る部屋に浸透した。
しかしその一大決心に対し、アボガド君は無反応のままだ。
棒立ちで出口を塞いだまま、依然微動だにしない。
そう、この時渡辺の思考回路は、過去体験したことの無い、
圧倒的にリアルな性的刺激で、完全に崩壊していたのだ。
頭の毛先から、足の爪先まで、細胞の一つ一つ全てが
射精の本能一色に染まっていた。
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