マスコットキャラ アボガド君

5/6
前へ
/24ページ
次へ
そしてこの一事で、先ほど若いカップルに刺激された下半身が、 モリモリと狂い咲いた。素肌にピタリと密着するつなぎの着ぐるみの中でだ。 丁度………そう、ウルトラマンが勃起した所を想像してみて欲しい…… そんな感じだ。ソレは一目瞭然なのだ。と同時に、 リュックの脇にぶら下がる名札が視界に入る。 可愛らしい文字で、こう書かれていた。 6年1組 鮎川 琴美 「 ……っ! あ ちょっ ……待っ… ……っ! 」 ズンズン伸びてゆく下半身の緑色の皮膚を、筆談用ノートで覆い隠し、 琴美から離れた。 「 え……今……アボガドさん………しゃべった… ? 」 現役時代のマウンド上みたくブンブン首を横に振り、 否定しながらも己の罪深さに驚く。 小学生に発情した現実を、文字で分かり易く説明され我に返った。 何もなかった中年、だけならまだいい……しかし、 この感情は、犯罪の領域では? 変態……ロリコン…… そんな肩書を自分に付け足す訳にはいかない。 俺は、ロリコンだったのか!? 「 ………気のせいか… 」 首をかしげる琴美を改めて観察する。 確かに、まだ背は伸びるだろうけど……もう… このシルエットは、 オンナそのものじゃないか…… さっきだって、あの柔らかな感触は…… お……おっぱいの……まま………まだ、発育中……なのかもだけど…… ダメなのか? この子に欲情するのは犯罪なのか?  「 アボガドさん 書くやつやってーー書くやつーーっ  」 ど、どうする…… どうするつもりだ …… このまま別れるのは………余りに………惜しい………  丁度昼の休憩に入る……とりあえず個室に連れ込んで …… いや、 そんな大胆な……連れ込んでどうするつもりだ…… しかししかし…… やがてアボガド君は、琴美に背を向けて筆談を開始した。 「 わあっ! 出たあーーっ 」 喜ぶ琴美。 逡巡した挙句、渡辺の出した答えがノートに記された。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加